セミリンガル(ダブルリミテッド)の特徴と対処方法【早期英語教育の弊害】

  • セミリンガル(ダブルリミテッド)って何?
  • どうしたらセミリンガルになってしまう?
  • どうすれば防ぐことができる?

というあなたに向けて記事を書いています。

こんにちは保育士のココ先生です。

英語教育をすると母国語である日本語に影響があるかも・・・。

と考えたことはありますよね!

英語を子どもに学んでほしいという私たち親は必ず、意識してしまう問題です。

私自身、セミリンガル問題を知ることで英語学習を前向きにとらえることができました。

子どもの成長をずっと考えてきて、実際に子どものために英語学習をしている保育士の私がどうすればセミリンガルを防ぎ、日本語も英語も伸ばすことができるのかを解説します。

結論は、「日本人国内で日本人親なら問題なし」ということです。

スポンサーリンク

セミリンガル(ダブルリミテッド)とは

セミリンガルとは

どの言語も母語となる言語が発達せずに簡単なことしか話せない状態のこと。

どちらの言語も日常会話は話せるものの、

  • 本などの高度なものは理解できない
  • 抽象的なものは理解できない
  • 年齢に応じたレベルに達していない

などの状態になってしまうこと。

どちらの言語も低レベルな状態になってしまうのが、セミリンガルです。

ダブルリミテッドという言葉も言い直した言葉なので、意味合いとしては同じ。

ココ先生
ココ先生

友だちとは話せるのに、学校の授業は理解できない・・・そんな状況になってしまうのです。これが早期教育の弊害と言われている根拠ですよね。

BICSとCALPの考え方(カミンズ理論)

BICSとCALPのイメージ図 セミリンガルはCALPが小さい

カミンズさんという人が提唱した「BICSとCALP」という考え方があります。

  • BICSとは日常言語のこと。日常会話は1~2年で覚えるとされています。Basic Interpersonal Communication Skillsの頭文字。
  • CALPとは学習言語のこと。こちらは5~6年かかるとされています。Cognitive Academic Language Proficiencyの頭文字。

BICS(日常会話)が出来ても、学校の授業(CALP)はできないという狭間にいることがセミリンガルの弊害の正体。

年齢相当のCALPを得るには、5~6年はかかってしまうため、日常会話ができるからOK!と判断すると、学習に必要な抽象的な理解ができないまま大人になってしまうのです。

人間は言葉を操ることができて、初めて「考える」ことができるため、母国語がしっかりと育たないと、主に抽象的なものを理解できないなどの問題がおこります。

簡単に言うと、中途半端な言語能力になってしまっているということ。

それがセミリンガルという状態のことです。

日本ではセミリンガルになりにくい「環境」が多い

セミリンガルは子どもを取り巻く環境によって起こります。

その環境とは、

  • 両親が違う言葉を話す
  • 外国語圏で生活している
  • 家では、外国語でしか話しかけない

などが当てはまると注意。

例えば

  • 海外に住んでいる場合、家でも外国語を使うと母語である日本語が伸びず年齢相当の言語理解(CALP)を得られない
  • どちらかの親が外国語を話す場合、外国語と日本語をどちらも使えるため、簡単な文法や知っている単語だけで話そうとしてしまうため、年齢相当の言語理解(CALP)を得られない

などが挙げられます。

ですが逆に言うと、

  • 両親は日本人で、日本語で話しかけている
  • 日本語での幼稚園・保育園・小学校に登校している

こういった場合には、セミリンガルにはなりにくいと言えます。

ただ、日本語で子どもは生活していても、英語教育を熱心にするあまり、「家では英語のみで話しかけるようにしている」

などの環境である場合にはセミリンガルになってしまう可能性があるので注意が必要です。

つまり日本国内で、日本人両親で、日本語で話しかけている場合は問題がないと言えます。

「母国語に影響あるよー!」と言われても「問題なし!」と一蹴できます。

早期教育の弊害になる?防ぐには「リーズニング」

悩むママ
悩むママ

けどセミリンガルにならなくても、多少は日本語に影響はあるのでは?

「早くから英語を習得させると日本語を知らない子どもになる」と聞いて不安になってしまう方もいると思います。

結論を言うと結局、日本語の習熟も必要なのです。

「日本語で考えた内容」をそのまま英語に言い換えるだけなので、先に日本語で言えるようにすることが必要になります。

そのため、

  • なぜ好きなのか
  • どう思ったのか

など理由を言葉で説明することが子どものうちから育てましょう!

こういう理由を説明できるようにすることを「リーズニング」と言います。

リーズニングを鍛えるには「どうしてそう思ったの?」「どうして○○が好きなの?」

と聞くだけでOK!

子どもは質問されて初めて言語化しようとするので、考えることができます。

ココ先生
ココ先生

英語を学ぶためにも、日ごろから日本語も鍛えてる!

ということ。

すると、日本語へは「良い」影響はあるでしょう。

すでにセミリンガルかも・・・と思う場合への対処法

子どもが会話の中で日本語と英語を混ぜて話している場合には、セミリンガルにつながる可能性があります。

注意して子どもの言葉を見てあげてください。

例を挙げると、

「I want 自転車!」

と言った文中に英語と日本語が混じってしまうことで、「Bicycle」という英単語を獲得できない。

これは極端な例ですが、新しい単語を覚えずに知っている単語のみで伝えようとしてしまうことによって起こります。

子どもは新たな単語を使いながら学習するのですが、これでは日本語と英語を半分ずつしか学べなくなってしまいます。

単語だけでなく、文法なども簡略してしまい、学べないということもおこります。

二つの言語を操ると、簡単な方を使ってしまい、文法としても単語としても未熟なままの状態で子どもが育ってしまうという問題が出てきます

それがそのまま、セミリンガルになってしまうのです。

その場合には、どちらかの言語のレベルを年齢に合う言語理解まで引き上げることが早急に必要です。

セミリンガルについて

まずは母語の年齢程度の習得を第一に考え、進めましょう。

文章中に母語と外国語が混じることのないような話し方を、ルールとして子どもへ伝えて実行させてあげてください。

「日本語で初めから最後まで文章を作る」

このルールを守ることで「年齢相当の言語理解」(CALP)を育みます。

1日2日で効果が出るものではないので、長期的な姿勢で臨んでください。

ココ先生
ココ先生

これなら簡単でしょ!

と思うかもですが、話し方の癖は長期間になるほど、直しづらいので、日ごろから見守ってあげてくださいね。

セミリンガル(ダブルリミテッド)について まとめ

  • セミリンガルとは、どの言語も年齢相当の言語理解(CALP)が備わっていない状態のこと。
  • 早期教育の弊害よりも、理由を日本語で考えるというリーズニングもあることで、日本語英語どちらにも良い影響がある。
  • セミリンガルになってしまったら早急に母語となる言語を年齢相当(CALP)に引き上げる必要がある。
  • 文章の中で、日本語と外国語を混じらないような話し方を習得させる。
ココ先生
ココ先生

くり返しになりますが、両親が日本人で、日本で過ごしている、日本語が基本言語の場合、セミリンガルを心配することはありませんよ。

自信を持って親子で英語学習を楽しんでみてくださいね!

最後になりますが、

セミリンガルという言葉は、「言語が未熟」という差別的な意味合いもあるので注意してください。

セミリンガルが差別的だとして、代わりにダブルリミテッドという言葉もでてきました。

しかし、言葉は変わっても「結局意味は同じ」としてネガティブな要素も含んでいます。

このサイトでは一般的に認知されているセミリンガルという言葉を使っていますが、概念を説明する目的であり、差別する目的ではありません。

子どもに英語をする際に便利な記事を書いています。

そちらの記事もどうぞ参考にしてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました